【Global Talk 2022-23】Award Ceremony

先日、2022-23年度のGlobal Talk!のすべての交流が無事に終了し、Award Ceremonyが開催されました!

まず、何よりこのプログラムをサポートしてくださった米日財団、双日財団、在日アメリカ大使館、外務省に感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

また、今年度の式典には、米日財団から渡辺在日代表がご出席くださり、学生たちにこれまでの活動への功績、そして今後彼らが羽ばたく未来へ励ましのお言葉をかけてくださいました。
そして、数々のSessionでご協力をいただいた大学、高校の日本語教師・講師の先生方約13名もご出席くださいました。皆様、お忙しい中ご参加くださり、本当にありがとうございました。

この国際交流プログラム「Global Talk!」は米日財団、在日アメリカ大使館による助成プログラムのため、参加した学生たちに無償でこのような貴重な体験ができるプログラムを提供することができており、また、今回一緒にSessionを行なって下さった先生方の協力なしでは成り立ちません。日々の日本語の授業とプラスして、Global Talk!のために同時交流や非同時性交流、タスク、協働プロジェクトを企画し開催して下さったこと、改めてお礼申し上げます。

とても嬉しいことに、Global Talk!の輪が少しずつ広がり、年々応募者と参加校も増え、

今年度は300名ほどの応募者から100名が選考により参加しました。Ceremony Awardは、その中でも約9ヶ月間のGlobal Talk!の活動を経て、成績優秀だった23名が受賞対象者となりました。おめでとうございます!

Ceremony Awardのメインは、
受賞者たちによる今年度の活動内容の紹介でした。それぞれ自分が参加したSessionを分担して英語で発表しました。

その後、Knoxの大学生から1名、高校生から1名。代表者2名にスピーチを行なってもらいました。

特に2人のスピーチから印象的だったのは、

アメリカの学生と話す中で、彼らの日常生活、趣味、文化的な価値観を知ることができ、結果として自分の世界を広げることができたこと、

このプログラムでの経験を最大限生かすために、海外の大学、できればアメリカで学びたいという目標ができたこと、

このプログラムを通して、様々なバックグラウンドを持った人々が互いの考えをぶつけ合うことが、どれだけ刺激的でエキサイティングなことかを身をもって感じたこと、

日本の誇れる文化をたくさん学んで、日本を代表して世界へ出ていけるよう努力したいと思えるようになったこと、そして、より経験を積み、将来日本の子供たちにこのような機会を提供したいこと

でした。受賞者のKnox生も同様に感じたことだったのか、深く共感をしているのが画面からも見て取れました。

 

約30ものSessionを経験してきたKnox生たち。

思い返すと、去年の秋にオリエンテーションで顔あわせをした際は、PCの操作もわからずに慌ててしまっていた学生もZoomやGoogle Document、外部アプリなどをスムーズに使いこなせるようになっていたり、

自己紹介は紙に書いたものを読まないと自信がなくぎこちなかった学生が、カメラ目線でリラックスした表情でにっこりとすらすらと自己紹介が言えるようになっていたり、

同時交流で無言になってしまって悔しい思いをした学生が、最後の交流では相手校の学生さんの緊張をほぐすくらいまでに余裕の対応ができるようになっていたり、

本当に目まぐるしく逞しく成長をしたKnox生をたくさん見ることができました。

大学、高校、中学の授業や部活動、アルバイトの予定もあり、各Sessionのタスクをこなすことは簡単なことではなかったと思います。しかし、諦めずに、自主的に、積極的に参加をした結果、自分で勝ち取った経験値は計り知れない自信につながったのではないかと思います。

日本に住みながら、さまざまなアメリカの学校の学生と出会い、この9ヶ月間は人生の中でもすごく濃い日々を過ごすことができたのではないでしょうか。

どうぞこれからも皆さんの未来がたくさんの可能性に満ちていますように!

将来アメリカと日本をつなぐリーダーがGlobal Talkの卒業生から誕生する日もそう遠くないのでは?!と願っています。

またすぐに今年度(2023-24年度) の参加者募集がはじまる予定です。
このプログラムによって多くの学生が飛躍するよう、Global Talk!は進化し続けます。

 

受賞者の皆さん、2022-23年Global Talkに参加したKnox生、本当にお疲れ様でした!!

またいつかお会いしましょう!

【Global Talk 2022-23】Session25 Yale x Knox-3

Global Talk は今年度最後のイエール大学との同時交流を終えました!(第一回、第二回目の交流の様子は【Global Talk!2022-23】Session25 Yale x Knox-1  と 【Global Talk 2022-23】Session25 Yale x Knox-2 を是非読んでください!)

Yale生との最後の交流は、題して「 Yale/Knox 協働プロジェクトー日本企業様ビジネス企画案件」

Yale生とKnox生は3月頭から約2ヶ月かけて1つのビッグ協働プロジェクトを行なってきました。そして、審査員として 米日財団在日代表の渡辺智行様 をお招きし、発表当日を迎えました。

審査員としてお越しいただきましたこと、この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

さて、このプレゼンテーションの日を迎えるにあたり、Yale生とKnox生は3-4人の7グループに分かれ、Google Document、Zoom、Google スライドを駆使しながら、時差やお互いの大学のスケジュールの予定なども考慮しつつ、連絡を取り合い、協働作業に挑んでくれました。

【具体的な進め方】

・グループごとにZoomなどで会う日程を調整しながら発表時《どんな内容のサービス/商品にするか》を決め、グループで共有したGoogle Documentに書くこと。

・発表言語:Yale生の発言は日本語、Knox生の発言は英語。
・Yale生/Knox生お互いに言語をチェックしてあげる/もらうこと。

基本的には学生に任せていましたが、各グループの足並みをしっかりと揃えるために、Google Documentの進捗状況を

Abstruct(概要) ーー 3月頭
Draft 1     ーー その後約1週間
Draft 2     ーー その後約1週間

のように期間を区切りながら提出してもらい、さらにはDraft1提出前に全体でZoom交流の日程を設けながら少しずつプレゼンテーションの形を作り上げていきました。

サービスや商品のアイディアをゼロから協働で作り上げていく過程の中で、アイディアをまとめることなどはもちろん大変だったと思いますが、お互いの言語チェックはすごく難しく、かつ重要なポイントだったと思います。

特にAbstructやDraft提出時の文字を書く作業では、日本語はKnox生・英語はYale生が書いた方が楽だよ…..と思った瞬間もあったかもしれません。しかし、「どのような言い方や書き方をしながら間違いを指摘すれば良いのか」「どのように伝えれば相手のためになるのか」も含めて、今後社会に出た時に役たつスキルが学べたのではないかなと思います。

そして、実は、今回の協働プロジェクトは、発表日当日以外でもYale生やKnox生は進捗提出の採点がされていました。

17項目もの評価基準を設け、両学生にもどのような評価がされるのかも事前に周知をした上で行っていきました。

特にKnox生はYale生の日本語をどのようにサポートしたのか、積極的にプレゼンに参加していたかもグループの評価基準に影響することがわかっていたので、言語チェックにおいてもいつも以上に一生懸命に取り組んでくれました!(細かいところでは、発表時のYale生への日本語を「です/ます調」にし、少し上級日本語を使うように「でも→しかし」に変換したり。)

もちろん、Yale生もKnox生の英語が上級英語になるよう、双方のサポートによりすごく高度なプレゼンが仕上がった印象です。

プレゼン発表当日を迎えるまで、リハーサルの回数も最低一回はするように周知したものの、各グループの責任において任せていたので、私たちも発表当日までどのようなプレゼンテーションを発表してくれるのか、不安とワクワクでいっぱいでした。

発表日当日は、参加した全員がとても緊張したのではないでしょうか。

各グループ、プレゼンテーションとして与えられた時間は8min。その後2minが質疑応答の時間。

グループ1から順に日本企業のCEOへ向けて自分たちが考えた「サービス・商品」をアピールしていきました。

 

「なぜ」このサービス・商品を提供しようと思ったのかの背景、日本の「環境」「高齢化社会」「教育格差」「フードロス」などに焦点を当てながらの問題定義、競合他社、

そして、具体的な数字を用いながらどのように収益を上げていくかまで本当に細かくリサーチできていて、とにかく感心しました!!

各グループのキャッチーなサービス・商品名もオリジナリティに溢れ、「本当にこんなサービスがあれば嬉しいな」と思うものばかりでした。

優勝したグループ、準優勝したグループ、特別賞のグループ、惜しくも発表時間が足りなかったグループもありました。時間が足りなかったグループは悔しい思いをしたかもしれません。しかし、約2ヶ月間Yale生とKnox生とでやり切ったことが何よりも今後の糧になるのではないかなと思います。

今後、社会に出た時にいつか社内外でプレゼンテーションを行う日がくるはずです。その時に、Yale生と一緒に行ったこの日を思い出して、「あれを経験したんだから絶対大丈夫!」と自信を持ってほしいと思います。

最終日を迎えて全員の晴れやかな表情とやりきった姿が見れて逞しさを感じました。

そして、Global Talk 最後の同時交流、お疲れ様でした!最後に参加したKnox生からの感想です。

両国の視点からの情報や意見を得られる機会が少ないので、とても貴重な体験ができました。日本の社会問題や日本の教育に対するアメリカの学生の生の意見を知ることができたのは財産になります。ありがとうございました!

今回、日本企業への提案を作ることで、自分の将来の働き方を具体的に想像することができるようになりました!

英語はもちろん、アメリカ人の「問題」に対する「考え方」も学べました。そのため、自分の視野が広がり、新しい視点で問題解決を行えるようになったのではないかなと感じます!本当に素敵な機会をありがとうございました!

【Global Talk!2022-23】Session27 Smith x Knox

今回は、年始明けて早々に募集を開始してすぐに定員に達したSession27についてです。

人気だった一つの理由が、お互いのSNS(LINEやInstagramなど)を使って連絡を取り合える自由度も高い交流だったということもあります。

Smith Collegeの学生さん8名xKnox生8名のSNSペア・グループ交流をメインに、合わせて

  • Instagramにリサーチ投稿
  • 同時交流2回
  • Smith生が最終プロジェクトとして書き上げた「翻訳比較」レポートへのコメント

を2月〜4月末までの約2ヶ月間で実施しました。

メインのSNS交流では、トピックはなく自由だったので、お互いの自己紹介や大学で専攻していること、好きなこと(趣味)などについて会話を(テキストで)弾ませていました。早いペアだと自己紹介後すぐにInstagramのアカウント交換とLINE交換を行っていたのが、同年代の学生ならではだなと印象的でした!!

(実は、日本語を学んでいるアメリカ人の学生は、アメリカではあまり使われていないLINEを使ってみたい!と思う人も多いと聞きましたが、今回の8名ペアのSNS交換の内訳は、Instagram・LINEでのやり取りは半々でした!)

SNSのペアでのやり取りは継続しつつ、今回のSmith生 x Knox生の交流専用のInstagramアカウントを作成し、期間を設けながら5回に分けて、身の回りにある「色」「カタカナ」「方言」「タイパ」「伝えたいもの・こと」について写真投稿してもらいました。

例えば、アメリカにいるSmith生が見る「色」の空 と Knox生が見る「色」の空は同じ「青」空なのに、周りの風景や建物が違うだけで随分と印象が違うように写り、それぞれが今いる場所から同じアカウントに写真投稿をすると、色鮮やかで面白いアカウントになるんだなと興味深かったです。

また、日本に住んでいる私たちにとっては「カタカナ」が日常に溢れていて、漫画のセリフやお菓子のパッケージに書かれていることは当たり前ですが、それをInstagramに投稿することによって、「あ!ここもカタカナだった!」と日本人でも新たな発見があることに驚きました!

Smith生は授業内で「特殊カタカナ」について学んでいたようで、例としてジブリの「千と千尋の神隠し」の本の中で「ハク」が「イヤだとか 帰りたいとか…」のセリフを「嫌」という字がカタカナになっていることを発見してくれていました。その他にも漫画のなかで「キモい」や「二ブイわ!」など漢字ではなくカタカナで書かれている字をリサーチしてくれてあげてくれました!

この5回にわたるInstagramのリサーチの中で、Knox生も何気なく目にしている風景や字や普段利用している物に対して、より深く考えるきっかけになったと思います。

また、Knox生が投稿をした写真を通じて「日本」の日常の中にある「看板」や「駅の案内板」や「日本のアプリ」などSmith生にとって面白い発見があり、日本という国により興味を持っていただけるきっかけになってくれていれば嬉しいなと思います。

最後の同時交流では、Smith生が書いた最終プロジェクトの「翻訳比較」のレポートをKnox生が同時交流前に読み、日本語でコメントや感想を言い合いながら意見交換をしました。

ずっと連絡を取り合っていたペアでBreakout Roomに入ってもらったので、「ちゃん付け」で呼び合っているペアもいて、お友達のようにリラックスして談笑していて、どのペアも約2ヶ月間とっても良い交流ができていたのだなというのが伝わってきました。

そして何より、Smith生が最終プロジェクトとして書き上げた「翻訳比較」の作文を読み、日本語と英語の翻訳が本当に深く掘り下げて書かれていて、あるKnox生は、「日本語をこんなに大事に訳してくれてリサーチしてくれるなんて!」と感動を覚えていました。

また、一人一人感想を聞く中で、「文化とかシステムの違いを話したり、とにかく直接話せてよかった!」や「英語と日本語はもちろん、中国語に興味がある者同士だったので3カ国について話せてよかった!」など語学学習者同士ならではの会話で大盛り上がりしたようでした。

勉強以外のペットの話題や好きなドラマ、大学の授業やテストなど。授業と違うところで、同年代で、SNSでやりとりすることにより、Global Talkならではの経験を参加してくれた全員が楽しんでくれたことが何より嬉しく思います。

今後も良い関係を続けていってください!

Global Talkのプログラム、この交流が最後だったKnox生もいたと思います。お疲れ様でした♪

それでは参加者の感想も載せます。

「翻訳の比較」について調べようと思った理由について、Smith生が動画の自動翻訳機能による不自然な翻訳を見て、翻訳が上手くいかない原因を分析しようと思ったからと聞いて、自分の身の回りのものに関心を持ち、調査を通じてオリジナルの考えを持つことが出来ることが本当に素晴らしいと思いました。

今回のレポートを読み、私は翻訳が難しくなる理由や翻訳するにあたって工夫されている点などについて学ぶことが出来ました。ディスカッションの中で、改めて日本語と英語の違いについて考え、日本語の主語や目的語を省略する傾向がある点やアメリカでは長いタイトルよりも覚えやすいインパクトのあるフレーズが好まれることなど、様々な気づきがあり楽しかったです。また、歌詞の比較では、日本人にとって習得が最も難しい言語の一つである中国語の方が英語よりも元の日本語の歌詞に近く、興味深いと思いました

日本語と英語の翻訳を比較して分析するのは難しいと思いますが、Smith生のレポートは勉強になりました。作品を知らない人でもその場面が想像できるほど作品の場面も丁寧に説明されていて、日本語と英語の違いを事例とともに知ることができました。

どの考察もすばらしいと思いましたが、私が特にすばらしいと思ったのは、感嘆詞の考察です。今まで注目することなく日本の漫画やアニメを楽しんでいましたが、英語ではこのように表記するのだと新たな発見がありました。英語の方が口語的でカジュアルな印象を持つという考察に非常に共感しました。

また、あるキャラクターが金を「カネ」と特殊カタカナを用いて表現したことについて、その状況や場面から「軽蔑や嘲笑」を示していると考察されているのはすばらしいと思いました。私は慣れている日本語だと言葉や作品をイメージのみで理解することが多い気がします。「カネ」と特殊カタカナが用いられている理由が非常にわかりやすく言語化されており素晴らしいと思いました。