America Dialogue Vol. 32 開催報告

今回のアメログのテーマは、History of Racial Discrimination in America 《アメリカの人種問題》を取り上げました。

最近のニュースやSNSでよく話題となっているトピックでもあるので、キャンセル待ちが設定されるほど多くの参加登録がありました。

講師は、Knoxの他イベントなどでもサポートいただいているAdam Jordanさんをお招きしました。

長い間アメリカで起きていた奴隷制度の歴史から振り返り、その制度が終わっても続いた選挙権や仕事などの制限、また学校教育において根強く残った差別について詳しく紹介してくれました。

また黒人への差別だけでなく、第二次世界大戦下においての日系人やメキシコ、その他少数民族の労働者への差別の歴史も振り返りました。
参加者の方からの意見では、日系人などへの差別についての知識は多くなかったので衝撃だった、との声もありました。

さらに私たちの根底に根付く固定観念についても考えていきました。
ステレオタイプで人や物事を判断することは、差別を引き起こすもとにもなります。

2020年に起きた警察による黒人への暴行の動画がSNSを通じて大きく世界に知れ渡り、”Black lives matter”運動として発生したことや、コロナウィルスの影響によるアジア人への偏見なども取り上げられました。

なぜこういった差別が引き起こされるのか? なくすためにはどうすればいいのか? などをトピックにし、3回にわたる少人数グループにわかれたディスカッションが行われました。

このアメログは、各自が自分の英語をチャレンジする場所です。
出来るだけ多くの人に話す機会を得てほしいので、各グループにディスカッションリーダーを一人ずつお願いし、ディスカッション後にグループでの話について発表してもらいました。
参加者には中学生から大学生まで、もちろん英語についてのレベルも各自それぞれ違います。

その中で、大勢の人の前で英語で意見を話すことはとても緊張することですし、難しいことだと思います。
でも、自分で出来る範囲の中で、参加者の皆さんは一生懸命に頑張ってくれました。

 

 

 

 

 

アメリカは、確かにまだ問題を抱えていますが、世界的に見ても多くの人種を受け入れ共存していることができている国です。

自分の知らないもの(人)に対する恐れが憎しみを生むのだとアダムさんは説明してくれました。
だから私たちにできることは、できるだけ多く自分たちと違う人々に会い、交流していくこと。
そして、ともに尊敬し合い、お互いの話をよく聞くこと。

そんな国で育ったアダムさんの言葉には、私たちも深い感銘を受けました。

またそんな多様性により生まれた利点として何があるか、数多く紹介されました。
Garrett Morganに発明された信号機や、世界的に有名なオペラ歌手Jessye Norman、アジア系スノーボーダーのChloe Kimなど。

 

 

 

 

 

今回のアメログでは、身近であるけどなかなか深く話し合うことの少ない差別について考え合ういいチャンスになったのではないかと思います。
またイベント後の参加者によるアンケートでは、多くの人から「英語を話す機会を多く得られた」「英語の勉強をもっと頑張ろうと思った」とポジティブな声が寄せられました。
このプログラムでの経験を、次のステップに繋げてもらえたら嬉しいです。

アダムさん、素晴らしいプレゼンテーションをありがとうございました。
またディスカッションリーダーとして参加してくれたBonnieさん、ありがとうございました!

そして参加者の皆さん、ありがとうございました!
また次回のイベントでお会いできるのを楽しみにしています。